seek afterseek forはともに「求める」といった意味の成句ですが、どうもいまいち判然としないところがあって、なかなか使えません。seek afterのafterはfollow after とかchase after women (女を追い回す)などのafterでしょうが、seek after happiness (幸福を追求する)のようにメタフィジカルなものにも使われます。そこで英英をひいてみると、to keep looking for someone or something.と説明してあるのを見て、これかな、と思いました。たとえば、He is after a new job.というと「彼は新しい職を探している」ということですが、仕事をずっと探している、といった感じで捉えればいいのではないか、と。I will continue to seek after the thief who stole my car. (ぼくは車を盗んだやつをずっと探しつづける) これはCambridgeに記載されている例文ですが、ここにもcontinueが使われていて、ずっと~する、といったニュアンスが出ています。幸福だって、ひとはずっと求め続けるではないですか。たとえそれがどんなにささやかなものであっても。

 さて、seek forの場合は、「求める」というよりも「さがす」といったニュアンスが強い気がします。前置詞forは「期待」でしょう。ALTによると look forよりも意味合いが強く、品位のある表現だそうです。時間や労力をかけて懸命に探すことを意味するとのこと。Men have always sought for rare diamond.(人はいつも珍しいダイヤモンドを捜し求めてきた)(上智)The world has been seeking for specific cure for Covid-19.ですが……。