effeminate 「めめしい。男らしくない」と英和にはありますが、英英にはhaving feminine qualities untypical of a man : not manly in appearance or manner (Merriam-Webster)とあります。ニュアンスがとらえにくい語だと思います。文化の違いも大きい気もします。なんといっても、こちらは男が女を演じる歌舞伎という文化を持っていますから、女役を演じる歌舞伎役者はeffeminateになってしまいそうです。語源を辿ると ef=exでfeminateのfの影響からexがefとなったようです。feminaはfemale(女性)で語尾のateはもともと動詞の過去分詞だったことから受け身の意味合いを持つ形容詞語尾。そこで「女のようにされた」というのでしょう。発音はイフェミネットといった感じ。形容詞ですから“イフェミネイト”とは読みません。He is an effeminate man. (彼はめめしい男だ) Although he seemed quite effeminate, he was employed as a policeman. (彼は女々しそうな奴だったけれど、警官として採用された) このように男性に言及する場合に使われます。女性を形容して、女っぽいいとか妖艶だといった意味で使われることはないようです。

お腹が痛いは、I have a stomachache.あるいは I have pains [a pain] in my stomach.と言ったりします。 頭が痛いも I have a headache.あるいはI have a pain in my head.といった感じで、いずれもin+所有格+痛い場所のかたちがとれます。ところが怪我の場合は、He suffered severe injury to his arm(彼は腕に重傷を負った)のようにinではなくtoを伴います。どうしてなのか英英をひっぱってみましたが、いまひとつビンときません。Cambridgeも相変わらずそっけなく、Injuries to the spine are common among these workers.(背骨の怪我はこの仕事をする労働者にはありふれたものです)といった例文が載っていただけです。そこで、どうしてpainの場合はinを伴うのに、injuryの場合はtoがくるのかALTに訊ねたところ、怪我は突然起こるものだから、happen toのtoのニュアンスがあるのではないかということでした。なるほど面白いとそのときは思いましたが、後になって、かつてノロウイルスにかかったときのことを思い出し、腹痛だってそうじゃないか――特に下痢や嘔吐は突然起こるじゃないか、とくに下痢は有無を言わさず襲ってくるじゃないか、などと思い直してちょっと腑に落ちないなと小首を傾げたものでした。まあ、ともあれ怪我の場合はhappen toのtoの感じなのでしょう。 He had just an injury to his shoulder in the car accident. (彼は自動車事故で肩に怪我をしただけですんだ) He suffered an injury to his back at work.(彼は仕事中に背中を痛めた)

stop in / stop by  「ついでに立ち寄る」I want to stop in and renew my library card. (ちょっと寄って、図書カードを更新したいんだ)この文の場合、stop insideあるいはstop into the libraryと考えればinのニュアンスがつかみやすい気がします。というのも動作動詞の場合、目的語がないときは前置詞inで止める場合が普通だからです。stop inはついでというよりもそこに行くのが目的である場合が普通のようです。一方stop byの場合は途中で立ち寄る、といった感じ。前置詞byについては「訪問」を意味すると某英和にはありましたが、個人的にはby way of (~を通って、~経由の) のbyをイメージしてしまいます。家に帰る途中でヤカマシ屋で饅頭買って帰るといった場合、ヤカマシ屋経由で帰るわけですから、go home by way of Omiya Yakamasiyaとなります。その際のbyと捉えたらどうでしょうか。 I changed my mind and stopped by her shop. (私は気が変って、彼女のお店に立ち寄った)  “It makes me feel so good that doctor are going to be stopping by and checking my physical condition.” (お医者さんが立ち寄って、様子を見てくれるのでずいぶん気が楽になります) 往診してくださる医者はいなくなりました。もうそんな時代ではないのでしょう。

 ところで、stop byという成句は詩人ロバート・フロスト(Robert Frost)の代表作――Stopping by Woods on a Snowy Evening――を思い起こさせます。この有名すぎる詩の最後の連は

The woods are lovely, dark and deep,  

But I have promises to keep,  

And miles to go before I sleep,  

And miles to go before I sleep.

と結ばれます。「わたし」は眠りにつくまえに、つまり何マイルも歩んできた人生を終える前に、はたさなければならない約束をはたそうと馬車を進めるーーあるいは停める。たぶん、「わたし」は思い残すことのないような人生を送ろうと思っているのでしょう。けれど、「わたし」のまわりは馬もたじろぐほどの暗く深い森 (dark and deep) が拡がっています。「わたし」もその森が暗く深いだけなら、馬と同じようにその場にたじろいで、先へ馬を進める気にはとうていならないでしょう。しかし、その森はdark and deepだけではなく、lovelyでもあるのです。このlovelyという語がこの詩全体に希望というかpositivenessを与えています。このlovelyが "I" という人物は、どうしてもはたさなければならない約束を残された時間内にはたそうと森の中を進んでいくにちがいないと思わせます。詩人が、この連だけは、AABAの脚韻を壊して、deep, keep, sleep, sleepと[i:] 音で途切れることなく韻を踏ませているのはそのためでしょう。

この4日にY先生がお亡くなりになりました。ダメージが強く、何も書く気力が出てきません。しばらくして元気が出てきたらまたブログを書くつもりでいますが……

 

apprehensive 「心配して」ap=ad=toの意味。そのあとにprehensiveと続くのでdがpになったそうです。prehendは「つかむ」という意味。そこから、apprehendは意味をつかむ方向へ向かう、つまりわかったような気がするunderstandとなり、探し出してつかむと「逮捕する」arrest となり、そしてつかんだと思ったけれどもそうではないようだと「不安だ」になるのが このapprehensiveというわけです。Cambridgeにはfeeling worried about something that you are going to do or that is going to happenとあります。これからやろうとすることに自信がもてない、これから何が起こるか心配だといった感じでしょうか。I was apprehensive for my daughter’s safety. (私は娘の安否が不安だった)  I'm very apprehensive about tomorrow's meeting.(明日の会議がとても心配だ)(Cambridge) I am feeling so apprehensive about seeing my friend since I haven’t seen her for many years.(わたしは友人にあるのがとても不安だった。何年も会っていなかったからだ) (立命館大)

weigh in at 「レスラーやボクサーなどが試合前に体重検査を受ける」「計量して~の重量がある」というような意味です。weighだけですんでしまうところにinが入っているのは、おそらく計量するときに袋かなにかに入れて測ったからかもしれません。いろんな人に訊いたけれどよく分からないという返答が帰ってきた成句です。何かをきちんと計測するときに使われるような感じがします。The crocodile weighs in at a hefty 1,075 kilograms. (そのワニの体重はなんと1,075キログラムだ) The cat weighted in at just over 3 pounds when she was found. (発見されたとき、その猫の体重は3ポンド[約1.4キロ]強だった) おそらく、体重計がメモリを指すのでatとなるのでしょう。He already weighs in at around 100 kilograms. (彼はすでに体重100キログラムほどである) ところが。weigh in with / on というようにatではなくwithやonを伴うと「議論に加わる」とか「加勢する、喧嘩に加わる」といった意味で使われます。前置詞inはtake part inのinでしょうか。weighは、重しを載せるわけですから、どちらかに傾くわけです。それで「加勢する」といった意味に転じたのではないでしょうか。I’m prepared to weigh in with the fairly controversial claim. (私はかなり議論を呼びそうな主張を持ち出す覚悟ができている) 「計画や決定にかかわる」といった意味合いの場合には前置詞onを伴います。これは「負荷」のonと考えればいいでしょう。誰であれ、決定を下す者は責任という重荷を負うはずですから。The Supreme Court is weighing in on the role of Islamic values in the government. (最高裁が行政におけるイスラム教的価値観の役割に関する議論に加わっている)

be better off はbe well off (暮らし向きが良い) のwellが比較級のbetterになったものなので、「いっそう暮らし向きが良い」といった感じで訳されたりしますが、Cambridgeにはto have more money than you had in the past or more money than most other peopleとありました。以前よりもお金持ちになったとか、普通の人よりもリッチだといったニュアンスで捉えればよさそうです。than most other peopleというところにoffの感じが出ている気がするのですが、どうでしょうか。offをaway fromととれば、たいていの人から離れている(off) ほど、つまり普通の人とは違うくらいに豊かという風に解釈できます。

 さて、このbe better offには、「~したほうがいい」というも意味があります。Cambridgeにはin a more satisfactory situation than you were beforeとありました。以前よりもずっと満足できる状況にあるといったニュアンスでしょう。そこから「~したほうが満足できるよ」「~した方がいいよ」となったのでしょう。たぶん。ですからhad betterに近いけれども、ニュアンスはかなり異なる気がします。had betterには強制的なニュアンスがありますが、be better offはそんな強い意味合いはありません。どちらかと言えば、shouldに近い感じでしょうか。たとえば、You’ re better off not knowing about it. (知らないほうがいいよ) とかYou are better off staying home today. (今日は家にいるほうがいいよ) といった場合、知っているよりも知らない方がいい。外に出るよりも家の中にいる方がいい、といっているわけで、勧めていることの「逆」のことと比べてみて、だったらこうした方がいいよ、と物事や状況を前向きに提案する場合に使われているような気がします。このoffについてALTに訊ねてみましたが、案の定、小首をかしげるだけでした。ネイティブでも分かりづらいということでしょうが、off=away fromととるならば、上の文をかりれば、知っていることから離れて、外に出ることから離れて、といったニュアンスで捉えればいいのではないでしょうか。If we want to decline an invitation, we’re better off saying that we don’t have enough energy or that we don’t have enough money. (誘いを断りたい場合は、十分な体力がない、もしくは十分なお金がないといって断った方がいいでしょう)(CNN  Ashley Whillans) このようにbetter offの後には、不定詞ではなく動名詞が来ますが、それもoff=away fromだからと考えればいいのではないかと思います。いささか強引ですが。