shoot oneself in the foot 「墓穴を掘る」「自業自得」直訳すると「自分自身の足を撃つ」ということですが、誰かを撃とうとしたら、自分の足を撃ってしまった、ということから「へまなことをする」「自ら災厄を招く」といった意味で使われます。撃つのはfootであってfeetではないのはあたりまえでしょう。相当痛みに鈍感な人か想像を絶するマゾヒストでもないかぎり、自分の両足は撃たないでしょうから。Japan was shooting itself in the foot. (日本は墓穴をほっていた) バブル期の日本ですね。空前の金余りに浮かれまくって、手当たりしだいに絵画や土地を買い漁り、教育や医療や福祉といった将来のための投資なんて毫も考えなかった。そのため、次世代にそのときのつけを払い続けさせるという「墓穴」を掘ったのですから。He shot himself in the foot by suggesting that women were incompetent. (彼は女性は無能だと言ったことで墓穴を掘る結果となった) 森前会長はどうしているでしょうね。「日本の緊急事態宣言といっても、『屁みたいな』もの」 (A state of emergency declared by the national government seems of no use.頭でっかちの訳になってしまいました) と宣うて参与を辞すことになった教授がいましたが、このタイプの人たちーー何度も墓穴を掘る人たちーーはムカデのように何本も足があって、何度自分の足を撃っても「屁でもない」ひとたちなのでしょう。「穴があったら入りたい」という恥の文化を象徴するようなフレイズがありますが、そんな気持ちなど湧きおこらないのでしょう。たぶん。であれば「屁みたいなものじゃないもの」を国民にはっきり示してほしいですね。さっさと辞職したりしないで、墓穴の中でも汗を流すという姿こそ官僚のあるべき姿ではないかと思うのですが……。ちなみにshoot oneself in the feetという言い方はないそうです。