handle 「~に対処する」Cambridgeにはto deal with, have responsibility for, or be in charge ofとあります。ドアの取ってなどがハンドルですが、動詞で上記のような意味—deal with, cope with, be in charge of, take care of, etc—で使われます。語尾の-leは道具を表すことがあります。たとえばspindle(糸巻きの用具)などがそうです。ともあれ、手に触れて、握りしめて、動かす、ということから「扱う」「対処する」といった意味に発展したと考えればいいでしょう.I’ll handle it.というと「俺にまかせろ」といったかんじ。I can handle it.だと「なんとかやれるよ」といったかんじでしょう。I’ll hand it.と言っても、たのまれもしないのにしゃしゃり出る感じではないそうです。「いいよ、ぼくがやるよ」といった感じでしょうか。This is fragile, so please handle it with care. (壊れやすいから、気を付けて扱ってください) ちなみに、自動車のハンドルは英語ではsteering wheelですが、そのうちself-driving carsになったらハンドルそのものが必要なくなるのでしょうか。ともあれ、 The Japanese Government should have known how to handle pandemic.という思いがしています。

fling  Cambridgeによるとto throw something or someone suddenly and with a lot of forceとあります。突然力任せに投げる、といったかんじ。He crumpled up the letter and flung it into the fire.(彼は手紙をまるめると、それを力任せに火に投げ入れた)(Cambridge) という例文が載せてありました。どうも荒っぽさというか、衝動性といったニュアンスを感じさせる語です。たとえば、風でドアが突然開いたり (The door was flung open by the wind.) 誰かが突然乱暴にドアを開けたり(Somebody flung open the door) といったかんじがflingのイメージでしょう。 名詞形に「不倫」(発音が日本語の「フリン」に似ているのが不思議です) という意味があるのも浮気は衝動的かつ一時的な火遊びだからなのかもしれません。He ripped his shirt off, flung it to the ground and went, “Let’s do this!” (彼はシャツをさっと脱ぎ、それを地面に投げ捨てて、こう言った。「さあやろうじゃねえか!」) 同じ投げるでもthrowは何かをめがけて投げる感じで、荒っぽさを含んでいない気がします。He was throwing stones at a tree. (彼は木をめがけて石を投げていた) ところで、相撲の世界では上手投げのことを overarm throw / arm throwとthrowを使うのは、相撲が様式化されて荒々しさが削れていったからではないかと思われます。個人的には横綱が立ち合いのときに、かちあげや張り手などの小細工をするのは好きではありませんが、日本ではじめて相撲をとった野見宿祢 (のみのすくね) という猛者は、対戦相手の当麻蹴速 (たいまのけはや) の脇骨をふみさき腰を踏みくじいて殺した(日本書紀)そうで、相撲のはじまりは、プロレスなみに惨たらしく、プロレス以上に命がけだったことがわかります。

dwell on [upon]~  語源を調べてみると、delayと関連のある語だとわかりました。「遅れる」から「長引く」となったのでしょう。ある事(特に不愉快な事)が心の中に住みつき、いつまでも長時間あれこれ考えることから、「~をくよくよ考える」という意味に発展したのかもしれません。また長いこと時間をかけて書いたり話したりすることから「~を詳しく述べる」といった意味にもなったのでしょう。意識の集中を表すと考えれば、前置詞onはfocus onのonととれそうですが、「くよくよ」というイメージを出そうとすれば、go onやkeep onの「進行」のonともとれそうです。Cambridgeにはto keep thinking or talking about something, especially something bad or unpleasantとありました。何か悪いこと、不愉快なことについてずっと考え込む、といったニュアンスですから「進行」のonですかね……。I don't want to dwell on the past.(過ぎたことをくよくよ考えたくないんだ)  Don't dwell on your past mistakes. (過去の失敗をくよくよ考えるな)In his speech he dwelt on the importance of education.(彼は演説で教育の重要性を詳しく述べた)This book dwells on the global warming causing  collapse of civilization. (この本は地球温暖化が文明を崩壊させることについて詳しく述べている) 地球の平均気温がこのまま4度上昇すると、文明は崩壊するんだそうです。

ちなみに liveの詩的な語がdwellです。

deserve 「~に値する」deはdenude (裸にする) などの語に出てくるdeで、entirely (完全に) という意味で捉えればいいような気がします。serveは「奉仕する」ですから、「報いを受けるに足るだけおおいに奉仕した結果、報酬として受ける」というのが原義のようです。そこから「受ける価値がある」「受けるに値する」といった意味に発展していったのでしょう。いい意味でも悪い意味でも使われます。He deserves the prize. (彼はその賞をとって当然だ) The 14-year-old boy well deserves praise. (その14才の少年は十分賞賛に値します) このように個人の努力や行いについて述べることが普通ですが、罰を受けるに値するといったかんじでも使われます。Such bad behavior deserves a beating. (そんないけないことをすればぶたれてもしょうがないよ)  不定詞を伴ってdeserve to doとなると「~するに値する」といった意味で使われます。Drunk drivers deserve to be charged with murder. (飲酒運転者は殺人罪で起訴されるべきだ) ちなみに、食後のdessertはdes(=off)+serveからできていて、「食事の給仕をする最後のコース」、つまり「その後は給仕することから離れる」という意味からデザートとなったそうです。デザートを出せばもう給仕することはない、というわけです。私は甘いもの (sweet) がたくさんあるからsが二つもついているのだと勝手に考えていましたが、とんでもない勘違いでした。また、「見捨てる」とか「砂漠」の意味のdesertはde+sertで「繋がりから離れる」が原義だそうです。砂漠のdesertは「緑から見捨てられたところ」だったわけです。

dedicate 「(…に)ささげる」Cambridgeにはto give all of your energy, time, etc.(すべてのエネルギーや時間などを与える)とあります。He has dedicated his life to scientific research.(彼は自分の人生を科学的研究に捧げた)(cambridge) さらにLongmanにはto use a place, time, money etc only for a particular purpose、つまり場所とか時間とかお金などを特別な目的のために使うという意味も書かれていました。あることに専念するという意味からあることのためだけに使うという風に発展していったのでしょう。The company dedicated $50,000 for the study.(この会社は五万ドルをその研究のために使った) 特にdedicatedと形容詞で使われる場合には「専用の」といったかんじなります。限られた目的で、というわけです。Our company uses a dedicated server to handle customer orders. (私たちの企業は顧客の注文を取り扱う専用サーバーを使っている) These seats are dedicated to people over 65 years old. (この席は65歳以上の方専用となります)

sustain「保ち続ける」「ささえる」語根の-tainはhold, keepの意味だそうです。ですから、maintainや retainなどにもtainがついています。さて、sus=subでしょうから、下から支えるという意味がsustainの原義。I found it difficult to sustain an interest in their talk. (彼の話にずっと興味を失わずにいるのは難しいと思った)(レクシス)  I have to sustain my family. (家族を養わなければならない) Will these beams sustain the weight of the roof? (この梁で屋根の重みを支えられるだろうか) この語の形容詞形がsustainable 「持続可能な」ですが、太陽光や水力、風力など持続可能なエネルギー源 (sustainable sources of energy) の開発は人類の喫緊の課題になっています。The purpose of the project was to give information to would-be entrepreneurs for sustainable development. (そのプロジェクトの目的は持続可能な開発のためにいわゆる起業家たちに情報を提供することでした) 

on condition (that) S+V...  「...という条件で」これだけをすればという条件をはっきり指定する場合に用いられます。前置詞onは「条件」を示すことがあります。たとえば、We bought a PC on credit(クレジットカードでPCを買った)といった場合のonなどがそうです。この文の場合、キャッシュではなくクレジットカードという条件付きで買ったということですから。 You can go home on condition that you solve all these problems. (この問題をすべて解いたら帰っていいですよ)  I will lend you the money on condition that you pay it back in a month. (一か月後に返済するという条件で金を貸そう)(レクシス) 老婆心ながら前置詞inに注意してください。afterにしないことです。I gave out some information on the notorious weekly magazine on condition that my name would not be used.(私の名を表に出さないという前提で、私は評判の悪い週刊誌に情報を提供した) wouldは時制の一致とも考えられますが、仮定法で捉えてもいいのかなとも思います。