度量の「度」はものさしを使ってはかるという意味だそうです。一方「量」は象形文字で、「穀物を入れる袋の上にじょうごをつけた」象形から「はかる」を意味するようになったそうです。そこで器が大きいという意味で「度量」が使われるようになったのでしょう。度量が大きい (large-minded)とか度量が小さい(narrow-minded)などと言ったりしますが、「度量が大きい」という意味で、magnanimousが使われることがあります。magn-ラテン語magnus(大きい)が語源だそうです。ダーティハリーの拳銃44マグナムもこのmagnusからきているのでしょう。-animaは「生命」の意味。アニメで日本語に入っています。-ousは「多い」という意味の形容詞語尾。大きな命を持ったということから、「大きな心を持った」という意味に転じたのがmagnanimousです。It is magnanimous of you to do such a thing. (そんなことをするなんてあなたは度量の大きな人だ) It is magnanimous of you to make such an offer. (そのような申し出をしてくれるとはあなたは寛大な人だ)(研究社新英和) 個人的には、宮沢賢治の「雨二モマケズ」に登場する「慾ハナク/ 決シテ瞋ラズ /イツモシヅカニワラッテヰル」ひと「南ニ死ニサウナ人アレバ / 行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ / 北ニケンクヮヤソショウガアレバ / ツマラナイカラヤメロ」というひとなどを「度量の大きなひと」のイメージとして捉えていますが……