earmark for 「特定の目的のために取っておく」earmarkは羊など動物の耳(ear)に押す所有者の印(mark)の意味ですが、そこから羊が税金になって、税金に印しをつける、つまり税金を特定の目的に使う、さらに踏み込んで、ある政治家が自分の権限を利用して特定の目的に税金を使うといったような意味でも使われたりします。通例受け身で使われることが多い語です。One hundred billion yen will be earmarked for virus measures. (1000億円がコロナ対策のために取っておかれる) とJOCは発表しましたが、オリンピック開催後急激にコロナ感染者が増えましたね。一体1000億もの税金はオリンピックでどのように使われたのでしょうか? 膨大な赤字を出したオリンピックーー教育への公的支出はOECD加盟国38か国中37位と依然として悲惨で恥ずかしいものであるにもかかわらず、です。大学生、高校生、中学生、小学生、そして幼児にたいする「おもてなし」は今までも、そして今後もないようです。今の日本はかつての長岡藩のような米百俵を送ってもらえる貧乏国ではないはずなのに、なぜ、といいたくなります。

さて、earmarkは能動でも使われます。その場合は前置詞forは伴わないようです。簡単にいえばplan to useということ。The Saitama Prefectural Government will earmark 2 trillion100 billion in the fiscal 2021 budget.(埼玉県は2021年の予算に2兆1000億円を計上している) ところで、明治維新感染症は密接なかかわりがあるそうです。幕末に流行したコロリ、つまりコレラのおかげ(?)という面もあるというのです。コレラは海外から上陸したということで、尊王攘夷の機運を高める誘因になったのです。ドラマやテレビなどで取り上げられるのは、もっぱら、竜馬とか西郷どんとか渋沢栄一とかbig namesばかりです。コロナパンデミックに言及するドラマ、あるいはコロリと向き合った庶民や町医者たちを描いたドラマがないのは感染症を見くびっている気がしてならないのですが……。