baffle 「困惑させる」「まごつかせる」Cambridgeにはto cause someone to be completely unable to understand or explain somethingとあります。まったく分からない、お手上げだ、といったかんじでしょうか。語源的にはbafは不快感を抱かせる音なんだそうです。またflabbergast (通例受け身be flabbergastedで「びっくりする」)と関係があるみたいですが、etymologyにはuncertain originとありましたから、はっきりしないようです。それにしても16世紀から使われている語ということですから、長生きですね。The poster saying “Don’t walk on the escalator” has baffled me. (「エスカレーターに乗ったら動かないでください」というポスターにまごついてしまった) 若い頃ロンドンを旅したときに、急ぐ人用にエスカレーターの片側を空けている様子を見て、considerationだな、と思ったことがあります。それと同じ現象が日本でも起っているのに気づいて、文化の伝播の速さを痛感したものでしたが……。 Her very rare medical symptoms baffled many experienced doctors. (彼女の稀な病状は経験豊かな多くの医者たちをまごつかせた) Her lecture baffled some listeners. (彼女の講演には面食らった聴衆もいた) He seems to be baffled about what to do next. (彼は次に何をすべきかわからずに困っているようだ)(レクシス) この文のように人が主語の場合は受け身でaboutを伴えばいいようです。同意語にconfuse, bewilderなどがありますが、bewilderは詩的、文学的な感じがあるとのこと。もっとも普通なのはconfuseでしょう。baffleはconfuseよりも意味合いが強く、どこからはじめていいのかわからないといった感じ。まだ解決されていない事柄について述べるようなときに使われるようです。The Cambrian Explosion has baffled experts in the story of life on Earth. (カンブリア爆発は、地球の生命史の研究者たちの首をかしげさせてきた)