orphan 「孤児にする」という動詞があります。通常受け身で用いられます。Nearly 1,000 children were orphaned by the tsunami. (津波でおよそ1000人の子どもたちが孤児になった) The boy was orphaned during the World War Ⅱ. (その少年は第二次大戦中に孤児になった) orphanから派生した語にorphanageがあります。orphanageは 「孤児院」と訳されていますが、Collinsにはthe state of being an orphanさらにan institution for the care of orphansとありますから、「孤児であること」が原義で「孤児院」「養護施設」といった意味に発展したと捉えればいいでしょう。語尾の-ageには「住む場所」とか「所属」「関係」「機能」「状況」といった意味合いがあります。たとえば、parsonage (登場人物) brokerage(仲買) bandage (包帯) patronage (保護) などがそうです。orphanageは孤児が住む場所と考えればいいでしょう。After the death of his parents, he was raised in an orphanage. (両親が 死んでから、彼は孤児院で育てられた) (Collins) He is at the elephant orphanage in Sri Lanka. (彼はスリランカで親のいない子像の保護施設に勤めている) このように人間だけでなく動物にも使われます。1850年ごろから使われていたようです。黒船がやってきたのが1853年ですから、日本国内が攘夷へと突き進む時期ですかね。日本で最初に孤児院を開設したのは児童福祉の父と称される石井十次です。明治期の人間は志が潔いですね。石井十次も孤児救済の道に邁進します。戦争や飢饉や災害で孤児にされるあるいは孤児にならざるをえないような状況を作り出してはいけないでしょう。百億円払って宇宙旅行へ出かけ、美しいと眺める青い地球では、年間何百万人もの子どもたちが栄養不足でいのちをおとしている。この異常現象は宇宙からでは見えないでしょう。