work wonders 「おどろくほど効果をあげる」wondersと常に複数形で用いられますが、Thanks a lot(ありがとう)などの驚異・強調の複数形と捉えても面白いと思います。Robots can work wonders. (ロボットはおどろくほどの効果をあげることができる) This medicine works wonders. (この薬はおどろくほどよく効く) この文はThis medicine worksとThis medicine is a wonderが一緒になったと考えればいいかもしれません。いわゆる付加の形です。workは本来の働きをする、という意味ですから、この文でいえば、薬本来の働きをする上に、素晴らしいと付加しているわけです。それはともあれイギリス人のALTによると、この句はこのように薬の効果について述べるのが普通だということでした。そして、さまざまな効き目があるということからwondersと複数になるのだろうということでした。私の考えとはちょっと違っていました。The suppository I was given from M Hospital works wonders. (M病院からもらった座薬の効き目はすばらしかった) ちなみに「M病院」とは母校K小学校の坂を下りたところにあって、学校に行きたくないときは、――思いかえすと私はいわゆる不登校児だったみたいですーー仮病を装って峰先生に会いに行っていました。先生はもちろん仮病だとわかっていたのでしょうが、聴診器をお腹にあてて、ふむ、ふむと呟きながら、私のお喋りにつき合ってくれました。もうとうの昔にお亡くなりになりましたが、とてもやさしいお医者さんでした。医は算術などと揶揄されがちですが、医は仁術をまっすぐに歩んでいらっしゃるドクターの方が圧倒的に多いと信じたい。それにしても、アフガニスタンで銃撃により殺害された中村哲先生、放火によって亡くなった西澤弘太郎医師、そして先日散弾銃で撃たれて亡くなった鈴木純一先生等々ーー立派な方々の命が理不尽な理由から奪われていくのはなんともやりきれなく、殺伐とした虚しさを覚えます。