feel pity for~ 「~を哀れに思う」pityはa feeling of sadness or sympathy for someone else's unhappiness or difficult situationとCambridgeには出ています。不幸なことや大変なことに遭遇したひとに同情するといったところでしょうか。困っている者、自分より立場が弱い者、また不幸な人に対する同情の意味ですから、相手を低く見るという意識があるような気がします。その点がempathyと若干違う点でしょう。I felt pity for the poor child. (私はそのかわいそうな子どもを哀れに思った) I feel pity for the homeless. (ホームレスをかわいそうに思う) これなどは上から目線の感じがします。ところで、 feelはforを伴いますが、take やhaveはonを取ってtake [have] pity onとなります。上の文で、take [have]を用いると、I took [had] pity on the poor childとなります。take pity on ~やhave pity on~は誰かを哀れに思って、その人に何かしてあげようというニュアンスがあるようです。I took pity on the homeless man and gave him some soup. (ホームレスを哀れに思って、スープを持って行った) The police took pity on the young girl and gave her a lift home. (警官は若い女性を哀れに思って、家まで車に乗せてやった) といった具合です。pityが相手を低く見るニュアンスを持つので、このonはlook down on~(~を見下す)のonに通じるものを感じますが……。The burglar had no pity on the family. (強盗はその家族を哀れに思わなかった)このように形容詞をpityに付けてさまざまなニュアンスを表すことができます。ちなみに、哀れで助けたいと強く思って行動に出るのがcompassionです。compassionの場合にはhave / feel compassion for [(up)on]とforも(up)onも両方とも伴います。ついでながら、passionは十字架上のイエスの苦しみが原義だそうです。そこで、ともにイエスの苦しみを受けようという気持ちがcompassionの基底にはあるのでしょう。相手の苦しみや痛みを理解し、共感した上で相手のために何かをしてあげることがcompassionですから。Having compassion for people that you love and identify with is not extraordinary. (愛する人や親近感のある相手に対して 思いやりを持つのは 特別なことではありません) If you have any compassion on us, you might help us. (少しでも私たちを思いやる気持ちがあるなら、助けてください) これに対してsympathyは相手の立場に立って同情する態度を表す語で、積極的に行動に移すといった意味合いはないようです。たとえば被害者の前で、お悔やみの言葉をお偉いさんたちがいうのを聞くと鼻白む思いがすることってないですか。The message that they feel sympathy for people in the disaster stricken area totally turns us off.  気の毒には思うがとこまでも他人事というのがsympathyでしょう。