besides 「さらに」beside(そばに)に副詞を作るsをつけてbesidesとなると「さらに」といった意味になります。いわゆるthereforemoreoverなどと同じ接続副詞ですが、この-sはalwaysとかsometimesとかtowardsなどのsと同じと捉えればいいでしょう。A besides BはAの部分を強調すると解説してあるのを見かけたことがありますが、英英にはin addition toとかalsoの意味としかありませんから、あまりこだわらなくてもいいと思います。This watch looks nice; besides, it is inexpensive. (この時計は素敵だ。さらに安価である) The author's wife was a good editor, besides being a great writer herself.(その作家の奥さんは素晴らしい編集者です。さらに、優れた作家でもあります) 一方、おなじ意味のmoreoverの場合には、後の方を強調するような気がします。Cambridgeにはalso and more importantlyとありますから、さらに重要なことを述べる場合に使われると考えればいいでしょう。This watch looks nice ;moreover, it is inexpensive.となると、さらに重要なのはinexpensiveだというわけです。It was a good car and, moreover, the price was quite reasonable.(それはいい車だ。それに、価格がとてもリーズナブルだ) besidesにしてもmoreoverにしても接続副詞の場合には必ずカンマをうつーー正しくはセミコロンとカンマーーことを忘れないようにしましょう。なお、besidesは前置詞としても働きますから、動名詞を伴うことがあります。Besides taking care of her family, she also runs a clothing store. (家族の面倒をみることに加えて、彼女は洋服店を経営している) The hydrangea is used as a beautiful bouquet; besides, it is used as a fever reducer. なんだそうですが、昔のひとの薬草に関する知識は目をみはるものがありますね。ともあれ、あじさいの季節も終わりです。「紫陽花や 昨日の誠 今日の嘘」 という正岡子規の句がありますが、あじさいは梅雨が終わりかけると、なぜあんな風に急激に嘘みたいに醜くなるのでしょうか。